あなたはスーパーなどで「国産和牛」って見たことないですか?そんなの当たり前だとお思いでしょう。でも、輸入した物の中にも「和牛」ってあるんですよ。もしかして「国産牛」は日本で生まれ育った牛だと思っていませんか?そこで今回は以外に知られていない国産牛と和牛の違いを解説します。
和牛と国産牛の違い
「和牛」とは
簡単に言うと和牛とは
- 黒毛和種(くろげわしゅ)
- 褐毛和種(あかげわしゅ)
- 日本短角種(にほんたんかくしゅ)
- 無角和種(むかくわしゅ)
の4品種だけのことをさすんです。
これらは日本の在来種をベースに(ここ重要)、海外の品種・国内の品種と交配を繰り返して改良されたものなんです。
つまり、上記で説明した4種類であれば外国で生産されても「和牛」ということになります。
ただ、業者などの自主規制で外国産の和牛は和牛と標記しないように努力しているのでスーパー等ではわからないと思います。
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参考までに、
・黒毛和種は
中国地方で古くから飼育された在来種をベースに改良された品種です。
日本の和牛の8割がこの品種です。
代表的なものに松阪牛や神戸牛があります。
・褐毛和種は
熊本県と高知県で飼われていた朝鮮牛をベースに改良されています。
代表的なのは熊本あか牛・あか毛和牛・土佐和牛があります。
・日本短角種は
東北北部原産の南部牛がベースです。
現在短角牛は国内の肉用牛の1%程度で絶滅危惧種となってます。
代表的なものはいわて短角牛(うし)・襟裳短角種。
・無角和種
山口県阿武(あぶ)郡で在来の黒毛和牛(黒毛和種)がベースです。
現在200頭程度しかいない絶滅危惧種になっています。
ちなみに販売しているところはあります。
代表的なものはありません。
「国産牛」とは
簡単に言うと「国産牛」とは、品種に関係なく日本国内で飼育・育成された期間が最も長いものをいいます。
注意JAS法が平成16年に変わりました。
かつての3ヶ月以上日本国内で飼育された牛を国産牛というのはもはや過去のことです。
つまり、たとえ外国から輸入した牛であっても生きたまま輸入して日本国内で飼育した期間が一番長ければ全て「国産牛」になります。
結局のところ「和牛」と「国産牛」はカテゴリーが異なっているんですね。
和牛の上位カテゴリーが国産牛なんです。
下の図を見てもらえばわかりやすいと思います。
ちなみに市場の6割がホルスタイン(雄)なんですよ。
乳牛の雄どうなってるのと思ってましたが食べてたんですね。
「国産和牛」ってなんですか?
ツイッターでこんな間違いがありました。
他にも専門店の公式サイトでも同じような間違いがあるので注意してください。
Q.「和牛」と「国産牛」の違い
A.和牛とは、黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種の4品種を指し、国産牛とは、和牛以外の国産牛肉のこと。
ここまで読んでくれたあなたなら簡単にわかりますよね。
国産牛肉は和牛以外ではないんです。
和牛も輸入して日本国内で飼育された期間が一番長ければ「国産牛」といいます。
スーパーでよく見かける「国産和牛」がこれになります。
ただ前にも書きましたが自主規制で外国産は和牛と標記しないようなので、本当の国産以外はないはずです。
その他
交雑種
ホルスタインと黒毛和種とを交配したものをいいます。
経産牛
ホルスタイン(雌)は乳牛ですが、乳が出なくなれば経産牛として食用になります。
輸入牛肉って
輸入牛肉は上記で説明した以外のものをいいます。
つまり、外国で加工された牛肉や日本国内での飼育期間が一番長くないもので加工された牛肉のことをいいます。
最後に
いかがでしたか?わかってたつもりでもわかっていなかったのではないでしょうか?私も国産牛の定義が変わっているのは知りませんでした。
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