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怖い話・怪談(短い)『もうやめて』

2017/08/30

怖い話・怪談(短い)『もうやめて』

私はその日仕事帰りでした。

 

もう夜中になっていたが、日課になってしまったコンビニによりそのまま実家に帰っていた。東京とは名ばかりで、私の実家のある住宅地は街灯も少なく、さらに人通りが全くといっていいほどないほど田舎である。

 

あたりが暗く私以外の人なんて誰も歩いていない。そう、誰もいないはずだ。すると「フッフッフッ」とかわいらしい女の子の声がした。私は驚愕とともに恐怖でその場で固まってしまった。

 

いや、住宅街なんだから道の周りの家の中から笑い声なんか聞こえるに決まっている。ただ、その女の子の声が聞こえた方向がおかしかったのだ。私が困惑しているのが楽しいのか、「フッフッフッ」と声がした。

 

どこからって、私の頭の上数メートルのところから声が聞こえてくるのだ。その状況で頭上を見る勇気もなく、私は実家への道をかけだしました。数分もあればすぐに実家に着きます。

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でも、もしかしたら家に憑いてきてしまうかも、やはり混乱していたのでしょうか、そんな変なことを考えて私は少しだけ遠回りをして実家に向かいました。実家に近づいたところで、私は意を決して頭上を見ました。

 

しかし、そこには何もいませんでした。私は荒い息をしながら、「よかった」と呟きました。すると私の頭を何かが掴んで押さえつけてきました。それと同時に女の子の声が聞こえてきたのです。

 

「お母さん」

 

私は独身ですし子供もいません。

 

もちろん、死んだ子なんて・・・。

 

「嘘でしょ、間違えられて、憑りつかれる。そんなの嫌」

 

私はすぐさま実家の中に駆け込み両親や他の家族を起こして事情を説明しました。その日はあまりにも私が怖がるから、家族みんなが起きていてくれて何事もなく朝を迎えることができた。

 

次の日の夜私がベットに入ると、ズッシと頭を何かに掴まれ押し込まれた。

 

また、「お母さん」と声が聞こえた。

 

それから数時間おきに頭を押し込まれ「お母さん」と声が聞こえてくる。

 

それが1カ月続いた。

 

もちろんお祓いにも行ったが効果がなかった。私は半分おかしくなっていたんだと思う。また「お母さん」と言われたときに私はそいつに向かって叫んでいた。

 

「違うから、私には子供はいない。産んだこともない。だから私はあなたのお母さんじゃない。」

 

すると、頭の押さえつけが一段と強くなり私は地面に押さえつけられた。どうにか眼だけを動かし女の子の方を見ると、眉を寄せ怒りの表情をしていた。

 

女の子の声は明らかに怒っていた。そして、笑いながら言った。

 

「産まれる前に殺したくせに・・・」

 

私は罪悪感から胸が引き裂かれたような気分になった。

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