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【実話】怖い話(短い)『拍手』

2017/08/30

【実話】怖い話(短い)『拍手』

これは私が友人から聞いた話です。

 

あるカップルが海にデートに行った。海に着いたのは、日が傾きかけた夕方だったそうだ。カップルは砂浜で夕日を見ながら歩き始めた。

 

しばらく歩いているとあたりはどんどん暗くなってきていた。すると、遠くの方で焚火をしている人たちがいた。

 

20人くらいだろうか、漁師風の格好の人や割烹着を着た女性の人たちが集まって宴会しているようであった。

 

なぜだろうか不思議と引き寄せられる。どういうわけか、カップルは日頃人に話しかけたりすることもないのに、二人ともがその人たちに話しかけたくなっていた。

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集団は火を囲みながら陽気に民謡を歌っているようでみんな笑顔であった。

 

「すみません、何をしているのですか?」彼氏の方が話しかけた。

 

しかし、漁師たちは全く聞こえていない様子で、火の周りを踊り、笑いあっている。そのあと、何回も話しかけるのだが彼らは全く彼氏の言葉が聞こえないかのように振舞っているようであった。

 

しばらくすると、彼らの一人がお酒を飲み酔っ払ったのか、グネグネとした不思議な踊りを始めた。どういうわけか表情はとても暗くなっており、暗く見えるのに笑っているという不思議な表情をしていた。

 

カップルはその踊りが始まると周囲の気温が冷たくなったような感覚を覚えた。よく見てみると彼らの表情はその踊っている人と同じような不思議な表情をしており、踊っている男性を中心にして、彼らは手拍子をしてリズムをとっていた。

 

そのとき、彼女の身体がビクッとしたかと思うと、ガタガタ震えだした。彼氏がどうしたのか尋ねるがどうかの瞬間、彼女は彼氏の手を取り来た道を走って戻りだした。

 

彼氏は訳も分からず、引きずられしばらくしたところでようやく彼女の足が止まった。彼女は震えながらこう答えた。

 

「あの人たちたぶん生きてない。だって手の甲で拍手してたから。」

 

言い伝えでは、手の甲で拍手するのは裏拍手と言って死者が行うものであるという。彼氏はそんな馬鹿なと思い、来た道を振り返ると焚火の光が消えており、人の気配が全くなくなっていた。

 

震える彼女を支えながら車へ歩いていると後ろから視線を感じる。振り返っても当然何もいない。すると、二人の足にヒンヤリした感触が、なぜか海の波が足元まで来ていた。そして水のなかから突然手が出てきて彼氏の足をつかんだ。

 

二人はすぐさま波打ち際から離れ、車まで走った。ザッザッと後ろから砂を踏みしめて追いかけてくる音がする。

 

歩いているくらいの速度に聞こえるが、どんどん走っている二人に音が近づいている。どうにか二人は車に乗り込みエンジンをかけるとすぐに帰路についた。

 

しばらく車を走らせて信号待ちをしていると、後部座席から5人くらいのしわがれた声で

 

「「「逃がさない」」」と突然声をかけられた。

 

そのあとカップルは事故を起こし、重傷を負ったそうだ。あの集団はカップルを死者の世界に引き寄せようとしていたのかもしれない。

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